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Eternita

日々の愚痴・妄想小話駄々漏れの場所。 内容はさしてないです....

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「名探偵コナン」

平次→←和葉+蘭+園子(+コナン)

大阪観光中に事件に巻き込まれて解決を待ってる、娘3人組が中心。
和葉視点ですすめてます。
コナンと大滝さん(ぇっ?)は出てこなかったり・・御免よ2人とも。




あちこちできらびやかなネオンが瞬く大阪。
夜1時。
真夜中だった。


深く椅子に腰掛けていた平次は、時計を見てたちあがった。

「平次?」

「ああ、ちょー手洗い行ってくるわ。」

船を漕ぎかけてたあたしは、その言葉にようやく今の状況を思い出した。

「大丈夫、和葉ちゃん?」

「蘭ちゃん、・・・うん、平気平気。ちょっと眠なってしもて。」

「そうだよねーあたしだって眠いよ。にしても、あのガキなどこ行ったかな、ほんとに。」

「コナン君、まだ帰ってきてへんの?」

「うん、大滝刑事のとこ行って来るって言って出てったきり。」

「そっか。」


それだけしか言えず、高い天井を見上げた。

(ほんま最悪や)

久しぶりに蘭ちゃん達と会ったのに。

今日は(もう昨日になってしもたけど、)夏休みを利用して東京から来た蘭ちゃん達と、1日楽しく遊ぶつもりやった。
小五郎のおっちゃんは何や仕事があるとかで来られへんかったけど、
園子ちゃんが居ってコナン君も居って、夏休みも後半ですっかりだらけきってたあたしは、それはもう楽しみにしてたんに。

何でこう毎度毎度、平次とおると事件に巻き込まれんの!?

最後の最後にしていっつもこうなる。
そして今回も、今までのご多分に漏れずあたし達は殺人事件に遭遇してしまった。
ここまで来るといっそお祓いでも行った方がいい気がする。

ほんでついでにコナン君も。

蘭ちゃんや東京の刑事さんは小五郎のおっちゃんが死神やぁ、とか言うてたけど。
あたしから見れば、コナン君も十分事件を引きよせる体質を持ってそう。

もう30分以上経ってるやん、大丈夫かな。

コナン君は平次のおつかいで大滝刑事に何や調べてもらいに行った。
それにしても遅すぎると思うねんけど、色黒幼馴染みは大丈夫だと、笑って言ってた。

大丈夫とか、そうゆう問題ちゃうやん。
なんでこないな夜中に、しかも殺人事件であんな小さい子を使いぱしってるんよ!

そう言うたけど。
けど、やっぱり平次は小さく笑ってた。



ぼんやりと天井を見上げ続ける。

暇だ、とてもつもなく。
何もやることがないし、かといってこの店から外へ出るのはなんだか気が引ける。
これでも、うちらは一応重要参考人らしい。
大人しくしといてほしいと大滝さんにも言われたし。

暇、やなぁ~。


「痛っ、・・っつ~、何すんの!?」

「お前座ったまま寝てしもて、椅子から転げ落ちてもしらんぞ。」

「ね、寝てへんもんっ!」

「ほーさそか。」

平次にデコピンされたおでこを抑える、結構効いた。
こいつ、いつのまに帰ってたん?

「ねぇ服部君、コナン君まだ帰ってきてないんだけど。」

蘭ちゃんがすかさず尋ねた。
さっきからものすごい心配してたんやろうなぁ。

「小僧?ああ、大丈夫やて。そのうち戻ってくるわ。そない時間のかかることやないし。」

「でも、もう30分よ。大滝刑事に連絡いれてみたら?」

「自分ら心配性やなぁー。心配いらんて、あいつは2人が思とるよりよっぽどしっかりしとるで。」

「そうだけど。」

平次はコナン君をすごい買うてる。
うちが初めて蘭ちゃん達に会った時から、すでに意気投合してた。

だからいうのは分かるんやけど・・・

それでもコナン君はまだ小学生や、蘭ちゃんも園子ちゃんもきっとその事を心配してる。
いくら分別があっても賢くても、どうにもならないことの方が多い。

「なぁ、平次、――」



  ピロリロピレヘロ~リロ~~・・

「「「ん?」」」

「おっ、やっときたわ。」

突然、この場に場違いな音がなる。
とても広く、人も多いはずなのに、それまで異様なほど静かだったこの料亭で、その着信メロディーはよく響いた。
周りの人達が一斉にこちらを向いた。

うわぁ、恥ずかしー

それはあたしだけじゃなかったみたいで、園子ちゃんはなんだか居づらそうに首を竦めていて、蘭ちゃんの頬も紅かった。
平次はといえば、こっちはまったく気にせずに電話先と話し込んでた。


「ああ、ほな頼みます。」

ぷちっ、とケータイを切ったと同時に、今まで淡々としとった平次の顔が見る見る輝いてくる。

あ、この顔・・

「ほな行こか、3人とも。」

「えっ、行くって。」

「ひょっとして、事件の真相分かったの!?」

園子ちゃんの勢い込んだ質問に、平次が破顔した。

「ああ、・・・ほら和葉なにしてんねん。はよ立てや、小僧も待っとるで。」

「コナン君、もう向こうにいるの?」

「おう、大滝はんと一緒に走りまわっとったらしいわ。」

「そうなんだ、良かったぁ。」

胸をなで下ろす蘭ちゃんを見ていると、平次に腕を抱え上げられた。

「ほらっ、とろいやっちゃなぁ。急ぐで、もう準備万端なんや。」

「分かった、わかったから手ぇ放して!」

そして、ようやくあたし達の停滞してた時は、動き出した。


連絡の相手はたぶん大滝さんだ。
事件となると目の色を変える平次が、一番輝いているのはやっぱり謎解きの時間。
それを、みれる。

あ~あ、あたしってほんまにお手軽やわぁ。

ちらりと見上げた平次は、不敵に笑っていた。

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