Eternita
日々の愚痴・妄想小話駄々漏れの場所。 内容はさしてないです....
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彩雲国物語
現代パラレル、楸瑛+絳攸(楸絳?)
暇なとき、疑問に思うことなく楸瑛のところへ行こうとする絳攸が書きたかった。
それだけ・・・です;;(ヒィー、ごめんなさいorz)
完全に秋の気候になると、勉強の秋っとかいって二人で家で勉強会とかしてるといい。
君に会いたい・・
決して認めたくないけど、でも側にいるとそれだけでいいと思えるから・・
(・・・・暇だ、)
うららかな午後の昼下がり、の小さなマンションの一室。
クーラーも効いてて、湿っぽくもなく、暑すぎる日差しでもなく。
まさに理想的な休日、昼寝するにも勉強するにも遊ぶにも、部屋の中にいる限り不自由することは何ひとつないと言っていい。
「暇だひまだひまだひまだひまだっーーー!!」
何度目になるか、すでに数えるのも面倒くさい。
とにかく暇だ、暇すぎる。
どうしようもなく暇だ、することがないやりたいことがない何もない。
「・・・むなしい」
これだけ叫んでもこの部屋には自分以外誰もいない。
当たり前の事実がこれほど悲しく感じたのは初めてかもしれない。
あ~、やっぱり昨日課題を終わらせるんじゃないか!
だが区切りをつけて終わりたかったし、いやだけど・・・っ
いくら悔やんでも悔やみきれない。
こういうとき己の趣味や暇つぶしの種のなさを思い知る。
どこかの常春頭のバカ男は、嫌みなほど多趣味だというのに・・・。
わずかな逡巡の後、絳攸は静かに立ち上がった。
『気がつけばそこは未知の世界だった。』
笑えない、まったくもってこれっぽっちも笑えない。
やはりあの角を右だったのか、それともそもそもの方向が違ったか?
「~~・・・っ!!ここは、どこだっ!」
顔を上げれば、見たことがあるようなないような大通りの歩道のど真ん中。
知り合いもいなければ、知っている景色も無し。
いわゆる・・・迷子状態、死んでも認めたくはなかったが。
気づいたときはすでに遅い。
この状況、いったい何度目だろう。
われながらそろそろ本気で方位磁石を常備しておいた方がいいとおもえてくる。
「なんでこんなにも地図っていうのは役立たずなんだ・・」
せめてもの慰めに制作者に八つ当たりしてみる。
それでも正しい道のりがわかるわけではないけど。
ああ、自転車に乗ってくれば良かった。
そうすればすぐに引き返せるのに。
あいつの家に、いけないじゃないか・・・。
チリンチリンッ
突然背後で鳴った音にびくりとした。
しまった、ここはど真ん中だった!
慌てて道をのく。
「絳攸、わたしだよ。」
その声が聞こえた瞬間には、すでに振り返っていた。
「楸瑛っ!!」
「こんなところで会うとは、・・・・奇遇だね。」
「・・なんだその笑いは。」
「いやだって、・・・っあははは。君また迷ってたの?」
このやろうっ、最初の言葉がそれか!
「ちがうっ!!!」
「あははははっ」
「・・~~っ!!貴様ぁー!!!」
「・・うん、ごめん。わかった・・っ」
「何がわかっただっ、もういい!」
「ああっ、ごめんって。君の家に行こうとしていたんだよ。」
その言葉にぴたりと歩みを止めてしまった。
そんな自分に舌打ちした。
「何故だ。」
「うーん、・・暇だった、からかな?」
「・・・・くそ。」
本当にいやだ。
見透かされている、そしてその上で同じ事を言いやがる。
「ん?」
「・・ナンデモナイ。」
さいごはいつもこうなるのだから。
余計なことを言って、こいつの術中にはまるのはごめんだ。
「そう、じゃあ行こうか。」
「はっ?」
「君の家だよ、遊びに行こうとしてたっていっただろう?」
「貴様っ、俺は常春なんぞと遊んでいる暇はないっ!!」
「でも、君もわたしの家に来ようとしてくれたんだろう?」
「なっ!?」
しまった、結局いつもと同じパターンだ。
「うん、ありがとう。さあ、ここは暑いから早く室内に入って涼もう。」
そういうと、楸瑛は俺の手を掴んで歩き出した。
大通りで男と手をつなぐなんて。
しかも、若干涼しくなったとはいえ、昼間のこんな炎天下の中で。
「お、おいっ。」
「いいからいいから。」
「何が良いんだっ、だいたいお前自転車!」
「だって、わたしが乗ってしまったら君が付いてこれなくなるだろう?」
「誰が付いていくかっ!!」
人を金魚の糞みたいにいやがって!
いや、というか端からついてくると信じ切っている事自体につっこむべきか。
「それとも、二人乗り、する?」
「却下っ!!」
瞬時に顔を背けたが、時すでに遅く。
ばっちりと暑さのせいではない顔の赤みを、見られてしまった。
「・・うーん、残念。」
「・・・・・・・何がだよ。」
「いや、男の夢だなぁーと思ってね。」
何が、とはもうきかなかった。
どうせろくな事じゃない。
つまるところ、俺は楸瑛に甘くて。
常春は俺に甘すぎる、ということか。
最初の難題であった『暇』はみごとクリアできたのが唯一の救いなのかもしれない。
そうして、連休はゆるやかに終わりを告げた。
決して認めたくないけど、でも側にいるとそれだけでいいと思えるから・・
(・・・・暇だ、)
うららかな午後の昼下がり、の小さなマンションの一室。
クーラーも効いてて、湿っぽくもなく、暑すぎる日差しでもなく。
まさに理想的な休日、昼寝するにも勉強するにも遊ぶにも、部屋の中にいる限り不自由することは何ひとつないと言っていい。
「暇だひまだひまだひまだひまだっーーー!!」
何度目になるか、すでに数えるのも面倒くさい。
とにかく暇だ、暇すぎる。
どうしようもなく暇だ、することがないやりたいことがない何もない。
「・・・むなしい」
これだけ叫んでもこの部屋には自分以外誰もいない。
当たり前の事実がこれほど悲しく感じたのは初めてかもしれない。
あ~、やっぱり昨日課題を終わらせるんじゃないか!
だが区切りをつけて終わりたかったし、いやだけど・・・っ
いくら悔やんでも悔やみきれない。
こういうとき己の趣味や暇つぶしの種のなさを思い知る。
どこかの常春頭のバカ男は、嫌みなほど多趣味だというのに・・・。
わずかな逡巡の後、絳攸は静かに立ち上がった。
『気がつけばそこは未知の世界だった。』
笑えない、まったくもってこれっぽっちも笑えない。
やはりあの角を右だったのか、それともそもそもの方向が違ったか?
「~~・・・っ!!ここは、どこだっ!」
顔を上げれば、見たことがあるようなないような大通りの歩道のど真ん中。
知り合いもいなければ、知っている景色も無し。
いわゆる・・・迷子状態、死んでも認めたくはなかったが。
気づいたときはすでに遅い。
この状況、いったい何度目だろう。
われながらそろそろ本気で方位磁石を常備しておいた方がいいとおもえてくる。
「なんでこんなにも地図っていうのは役立たずなんだ・・」
せめてもの慰めに制作者に八つ当たりしてみる。
それでも正しい道のりがわかるわけではないけど。
ああ、自転車に乗ってくれば良かった。
そうすればすぐに引き返せるのに。
あいつの家に、いけないじゃないか・・・。
チリンチリンッ
突然背後で鳴った音にびくりとした。
しまった、ここはど真ん中だった!
慌てて道をのく。
「絳攸、わたしだよ。」
その声が聞こえた瞬間には、すでに振り返っていた。
「楸瑛っ!!」
「こんなところで会うとは、・・・・奇遇だね。」
「・・なんだその笑いは。」
「いやだって、・・・っあははは。君また迷ってたの?」
このやろうっ、最初の言葉がそれか!
「ちがうっ!!!」
「あははははっ」
「・・~~っ!!貴様ぁー!!!」
「・・うん、ごめん。わかった・・っ」
「何がわかっただっ、もういい!」
「ああっ、ごめんって。君の家に行こうとしていたんだよ。」
その言葉にぴたりと歩みを止めてしまった。
そんな自分に舌打ちした。
「何故だ。」
「うーん、・・暇だった、からかな?」
「・・・・くそ。」
本当にいやだ。
見透かされている、そしてその上で同じ事を言いやがる。
「ん?」
「・・ナンデモナイ。」
さいごはいつもこうなるのだから。
余計なことを言って、こいつの術中にはまるのはごめんだ。
「そう、じゃあ行こうか。」
「はっ?」
「君の家だよ、遊びに行こうとしてたっていっただろう?」
「貴様っ、俺は常春なんぞと遊んでいる暇はないっ!!」
「でも、君もわたしの家に来ようとしてくれたんだろう?」
「なっ!?」
しまった、結局いつもと同じパターンだ。
「うん、ありがとう。さあ、ここは暑いから早く室内に入って涼もう。」
そういうと、楸瑛は俺の手を掴んで歩き出した。
大通りで男と手をつなぐなんて。
しかも、若干涼しくなったとはいえ、昼間のこんな炎天下の中で。
「お、おいっ。」
「いいからいいから。」
「何が良いんだっ、だいたいお前自転車!」
「だって、わたしが乗ってしまったら君が付いてこれなくなるだろう?」
「誰が付いていくかっ!!」
人を金魚の糞みたいにいやがって!
いや、というか端からついてくると信じ切っている事自体につっこむべきか。
「それとも、二人乗り、する?」
「却下っ!!」
瞬時に顔を背けたが、時すでに遅く。
ばっちりと暑さのせいではない顔の赤みを、見られてしまった。
「・・うーん、残念。」
「・・・・・・・何がだよ。」
「いや、男の夢だなぁーと思ってね。」
何が、とはもうきかなかった。
どうせろくな事じゃない。
つまるところ、俺は楸瑛に甘くて。
常春は俺に甘すぎる、ということか。
最初の難題であった『暇』はみごとクリアできたのが唯一の救いなのかもしれない。
そうして、連休はゆるやかに終わりを告げた。
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