Eternita
日々の愚痴・妄想小話駄々漏れの場所。 内容はさしてないです....
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遙かなる時空の中で3
昨日の小説の将臣バージョン。
今回は二人とも無事登場っ
で、翌朝結局風邪で寝込んだ望美ちゃんを、甲斐甲斐しく世話する(たまにちょっかいかけて)将臣の図ができております…(ほほほ
走り続ける、小雨の中を。
絶えることのない賑わいを視界の端に納めて、精一杯明るく笑った少女を想う。
止み始めた雨を見届ける前にバイト先を出た割に、家に着くのはかなり遅れた。
それだけ人通りは激しかった。
さすがクリスマスイヴだと、諦めるしかない。
電話越しに望美の言った言葉が、甦る。
馴染みの店長からの急な要請でバイトが決まり、望美にキャンセルの電話を入れたとき、あいつは精一杯笑った声でデート中止を承諾した。
その時ちょうど虫の居所の悪かった俺は、不用意なことを言って結局怒らせてしまったが。
プッチリ、と切られた通話に、後悔しても遅かった。
「寝ちまってるかな」
呟きながら扉を開ける。
時計の針はすでに1時を回っている。
「ん?」
予想に反して、リビングにはまだ電気がついていた。
「望美?…まだ起きてたのか」
明かりだけで、望美の姿はない。
ちらりと、開いている寝室を覗いてみたが誰もいない。
室内は外より少し暖かい程度で、俺にはちょうど良いが、動いていない望美には寒いくらいだろう。
「おい、聞こえてるのか?」
返事はない。
リビングにもいない。
――と目をやったところで、ソファーに横向きに寝ている望美を発見した。
「……おい」
やっと見つけたと思ったら、熟睡してるし。
風呂上がりです、と主張しまくっている薄い格好で、寒そうに足を擦り合わせているが一向に起きる気配はない。
思わずため息が出た。
「風邪引くだろうが」
髪も、まだ若干湿っている。
ドライヤーを面倒くさがって、おざなりに終わらせようとする姿が目に浮かぶ。
「起きろ、望美。髪を乾かしてから寝ろ」
ゆっさゆさと体を動かすが、むにゃむにゃ言う割に起きない。
埒が明かないと、回り込んでソファーの前に来ると、ぺちぺちと望美の頬を軽くたたいた。
「まじで爆睡だな」
のぞみーーっ、と耳横で呼びかけても反応なし。
ここまで寝穢いと、いい加減頭にもくる。
「望美、今すぐ起きなきゃ襲うぞ」
望美の耳元で囁く。
やっぱり反応はない、ので実力行使に出ることにした。
「ん……っ」
望美の苦しげな鼻息が聞こえて、心の中でにんまりと笑う。
起きないおまえが悪いんだからな、と自分に言い訳してさらに行為を進める。
合わせているだけの唇から、半開きの口へ向かって舌を出す。
そのまま動きのない望美の舌に吸いつき、嘗めあげる。
「ぁ…ふぅ…………っ」
望美の眉間に皺がよる。
苦しい、と顔を背けようとするのをがっちりと押さえ込んで、口内を蹂躙した。
「んーっ……あぁっ」
顎に手を添え、顔を固定する。
歯列を舌先でなぞり、上顎を吸い上げ、舌に自分の同じものを絡める。
解け合った唾液が望美の唇からこぼれ落ち、喉を伝うのを追い、嘗めあげる。
そこでようやく眠り姫は目覚めた。
「……」
「よっ、やっと起きたな」
軽く笑いかけるが、まだ望美は固まっている。
好都合、とばかりににやりと口を歪ませ、てらてらと光る紅い下唇に吸い付いた。
「っ!!ぁ…ん……、んーーっ!」
唇を合わせてぴったり2秒後にようやく我に返った望美が暴れ出す。
必死で、流されまいと俺の胸をたたく望美の力はそれほど強くはないが、機嫌を損ねるのも得策ではないので、このくらいで切り上げる。
「はぁ……っ、んもう!将臣君!!」
キッ、とこちら睨みつける目は潤んでいて迫力なんて全くない、色気なとんでもなく満載だが。
思わず漏れた笑みを、望美が目敏く見つける。
開きかけた望美の口に素早く指をあて黙らせると、俺は緩んでいた表情を引き締めた。
「おまえ、髪はちゃんと最後まで乾かせって何度言ったらわかるんだよ」
「え?」
「風邪引くぜ、ほら座れ」
「う、うん……」
素直にちょこんとソファーに座った望美を見てから、俺もその横に腰を下ろす。
癖のない望美の髪に指を差し、絡ませる。
軽く手櫛で梳いた後、俺より少し低い位置にある頭をゆっくりと撫でた。
「今日、ごめんな」
「え……?」
「急なバイト入っちまって、…待って、たんだろ」
「……うん」
「わりぃ」
柔らかな望美の髪に手を置いて、まるで慰めるように宥めるように、望美にしっかりと届くように言葉を紡いでゆく。
望美はさっきから下を向いたまま、俺を見ようとしない。
理由はなんとなく察してついて、けれどそれには触れず話し続ける。
「計画全部無駄になっちまったな」
「そ、…なことないよ。明日また行こう?」
「ああ、もう今日だけどな」
「今日……?」
「時計見てみろ、とっくにイヴは終わってる」
「あ……、ほんとだ」
やっと俺を仰ぎ見た望美は、そのまま振り返り時計を確認する。
1時を30分回った長針は、ゆっくりゆっくり次の目盛りへ動き続けている。
「将臣君、今帰ってきたの?」
「少し前だな、……おまえを起こすのに時間がかかった」
「もうっ」
笑って顔を覗き込むと、ふくれっ面の望美が俺を見る。
頭に置いていた手を後ろへ回し、そのまま俺の肩に引き寄せる。
首や頬に触れる髪がくすぐったい。
「お疲れさま」
「ん」
「遅くまでバイト、……雨も降ってたのに」
「ほとんど止みかけだったけどな」
「そっか、じゃあ今日は晴れるね」
「だな」
言うと同時に、ぐいっと望美とのほとんどない距離を縮める。
「クリスマスは、今日が本番だろ」
そして、まだ少し腫れぼったい唇に、もう一度唇を重ねた。
絶えることのない賑わいを視界の端に納めて、精一杯明るく笑った少女を想う。
止み始めた雨を見届ける前にバイト先を出た割に、家に着くのはかなり遅れた。
それだけ人通りは激しかった。
さすがクリスマスイヴだと、諦めるしかない。
電話越しに望美の言った言葉が、甦る。
馴染みの店長からの急な要請でバイトが決まり、望美にキャンセルの電話を入れたとき、あいつは精一杯笑った声でデート中止を承諾した。
その時ちょうど虫の居所の悪かった俺は、不用意なことを言って結局怒らせてしまったが。
プッチリ、と切られた通話に、後悔しても遅かった。
「寝ちまってるかな」
呟きながら扉を開ける。
時計の針はすでに1時を回っている。
「ん?」
予想に反して、リビングにはまだ電気がついていた。
「望美?…まだ起きてたのか」
明かりだけで、望美の姿はない。
ちらりと、開いている寝室を覗いてみたが誰もいない。
室内は外より少し暖かい程度で、俺にはちょうど良いが、動いていない望美には寒いくらいだろう。
「おい、聞こえてるのか?」
返事はない。
リビングにもいない。
――と目をやったところで、ソファーに横向きに寝ている望美を発見した。
「……おい」
やっと見つけたと思ったら、熟睡してるし。
風呂上がりです、と主張しまくっている薄い格好で、寒そうに足を擦り合わせているが一向に起きる気配はない。
思わずため息が出た。
「風邪引くだろうが」
髪も、まだ若干湿っている。
ドライヤーを面倒くさがって、おざなりに終わらせようとする姿が目に浮かぶ。
「起きろ、望美。髪を乾かしてから寝ろ」
ゆっさゆさと体を動かすが、むにゃむにゃ言う割に起きない。
埒が明かないと、回り込んでソファーの前に来ると、ぺちぺちと望美の頬を軽くたたいた。
「まじで爆睡だな」
のぞみーーっ、と耳横で呼びかけても反応なし。
ここまで寝穢いと、いい加減頭にもくる。
「望美、今すぐ起きなきゃ襲うぞ」
望美の耳元で囁く。
やっぱり反応はない、ので実力行使に出ることにした。
「ん……っ」
望美の苦しげな鼻息が聞こえて、心の中でにんまりと笑う。
起きないおまえが悪いんだからな、と自分に言い訳してさらに行為を進める。
合わせているだけの唇から、半開きの口へ向かって舌を出す。
そのまま動きのない望美の舌に吸いつき、嘗めあげる。
「ぁ…ふぅ…………っ」
望美の眉間に皺がよる。
苦しい、と顔を背けようとするのをがっちりと押さえ込んで、口内を蹂躙した。
「んーっ……あぁっ」
顎に手を添え、顔を固定する。
歯列を舌先でなぞり、上顎を吸い上げ、舌に自分の同じものを絡める。
解け合った唾液が望美の唇からこぼれ落ち、喉を伝うのを追い、嘗めあげる。
そこでようやく眠り姫は目覚めた。
「……」
「よっ、やっと起きたな」
軽く笑いかけるが、まだ望美は固まっている。
好都合、とばかりににやりと口を歪ませ、てらてらと光る紅い下唇に吸い付いた。
「っ!!ぁ…ん……、んーーっ!」
唇を合わせてぴったり2秒後にようやく我に返った望美が暴れ出す。
必死で、流されまいと俺の胸をたたく望美の力はそれほど強くはないが、機嫌を損ねるのも得策ではないので、このくらいで切り上げる。
「はぁ……っ、んもう!将臣君!!」
キッ、とこちら睨みつける目は潤んでいて迫力なんて全くない、色気なとんでもなく満載だが。
思わず漏れた笑みを、望美が目敏く見つける。
開きかけた望美の口に素早く指をあて黙らせると、俺は緩んでいた表情を引き締めた。
「おまえ、髪はちゃんと最後まで乾かせって何度言ったらわかるんだよ」
「え?」
「風邪引くぜ、ほら座れ」
「う、うん……」
素直にちょこんとソファーに座った望美を見てから、俺もその横に腰を下ろす。
癖のない望美の髪に指を差し、絡ませる。
軽く手櫛で梳いた後、俺より少し低い位置にある頭をゆっくりと撫でた。
「今日、ごめんな」
「え……?」
「急なバイト入っちまって、…待って、たんだろ」
「……うん」
「わりぃ」
柔らかな望美の髪に手を置いて、まるで慰めるように宥めるように、望美にしっかりと届くように言葉を紡いでゆく。
望美はさっきから下を向いたまま、俺を見ようとしない。
理由はなんとなく察してついて、けれどそれには触れず話し続ける。
「計画全部無駄になっちまったな」
「そ、…なことないよ。明日また行こう?」
「ああ、もう今日だけどな」
「今日……?」
「時計見てみろ、とっくにイヴは終わってる」
「あ……、ほんとだ」
やっと俺を仰ぎ見た望美は、そのまま振り返り時計を確認する。
1時を30分回った長針は、ゆっくりゆっくり次の目盛りへ動き続けている。
「将臣君、今帰ってきたの?」
「少し前だな、……おまえを起こすのに時間がかかった」
「もうっ」
笑って顔を覗き込むと、ふくれっ面の望美が俺を見る。
頭に置いていた手を後ろへ回し、そのまま俺の肩に引き寄せる。
首や頬に触れる髪がくすぐったい。
「お疲れさま」
「ん」
「遅くまでバイト、……雨も降ってたのに」
「ほとんど止みかけだったけどな」
「そっか、じゃあ今日は晴れるね」
「だな」
言うと同時に、ぐいっと望美とのほとんどない距離を縮める。
「クリスマスは、今日が本番だろ」
そして、まだ少し腫れぼったい唇に、もう一度唇を重ねた。
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