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Eternita

日々の愚痴・妄想小話駄々漏れの場所。 内容はさしてないです....

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彩雲国物語

楸瑛+絳攸+劉輝、学園もの生徒会室の暑さ!
学園ものは、日常の一コマを小出しにするのが楽しいですね。


8月の初頭、気温計は34度ちょい下を指している。

「暑い」

「暑いね」

「暑いのだー」

俺が喋ると、楸瑛と会長が同じ事を繰り返す。
毎日のやりとりにすら、イライラする。
これもそれも、この馬鹿げた暑さがいけない。

「絳攸、まだ窓を開けてはいけないのか?」

「まだだ、後……12分」

時計を見ると、3時28分だった。
40分になれば、木々の消毒が終わり、窓を開けてもよくなる。

「そもそも!なぜこんな暑い日に登校しないといけないのだっ!」

「会長、今日で3度目ですよ」

3度目というのは、こいつが今日愚痴を言った回数で、同時に俺たちがこの夏休みに臨時登校させられた回数でもある。
俺としては、おまえにだけは言われたくない。

「あんたが7月末にきっちり終わらせなかったからでしょうがっ!」

「何を言うっ!それは前の2回で終わったはずなのだっ!!」

この暑さにまいっているのか、いつにない語調の強さで劉輝が宣う。
すでに逆切れの域だ。

「落ち着いて二人とも、もっと暑くなるよ」

楸瑛のこの一言で、一気に俺たちは脱力した。

「「暑い……」」

「はいはい、もう少しの我慢だよ」

楸瑛の言うことは間違ってはいないが、合ってもいなかった。

「窓を開けても、どのみち暑いだろ」

「……そうなのだ、なんせ33.8度」

「仕方ないでしょう、今日はエアコンがつかない日なんですから」

扇子で俺たちを扇ぎ、暑い暑いと言いながらその実あんまり暑くなさそうな楸瑛の言葉に、俺は完全にやる気がなくなった。
ちくしょう、少しくらい顔を歪めてみろ。
心の中でいくら罵ったところで、元気は出てこない。

「あと、何分だ?」

「うーん、約5分ですね」

あと、五分……

向かいに座りべったりと机に頬をつく劉輝からも、同じ嘆きが聞こえてくるような気がした。
窓際の間に座る楸瑛は、戦意喪失した俺たちに苦笑している。
日差しがもろに当たるくせに、小さな汗しかかいていないやつが心底憎い。

「あつい」

ぽつり、と呟いて、その瞬間また上がった(ような気のする)温度に、さらに脱力した。
 

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