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Eternita

日々の愚痴・妄想小話駄々漏れの場所。 内容はさしてないです....

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明けました!
Happy New Year♪

全然関係ないですが、バサラを少しだけ思い付いたのでアップ。
さりげなくクリスマス小説の続き。



夢の月はいつも赤い。
とろり、とした鮮血を刷毛で塗りたくったみたいで。
ーーーー俺はただ幼子のように、温かな布団に潜り込む。



「旦那ー」

夜更け。
ぽつりと呟いた俺に、旦那は「ん~…」と寝息で返してくる。

「寝ちゃった?」

もう一度ダメ元で囁く。
……返事なし。
旦那はスースーと規則正しい息を吐き出しながら寝返りを打ち、ちょうど俺と向かい合う形で、俺の頭が旦那の肩にあたる。

「もー。情緒がないなぁ。」

や、旦那だから仕方ないっちゃーそうなんだけど、もうちょっとこう……一緒に寝てるんだからさ。
すぐ寝るって、ねぇ?

文句を心中で言いながら、小学生の時と比べて格段に逞しくなった肩にそっと唇を寄せる。
唇から伝わる熱にじんわりと芯が癒される。
旦那の熱は、さっき不用意に微睡んでいて浮かんだ赤い月を追い払ってくれる。

ああ、不毛だ。
脳裏に浮かぶ月は、遙かな昔約束を守れなかったおれ自身だ。
それはどれだけ逃げても追ってくる。
その差は、縮まることもないけれど広がることもまたないのだ。

旦那の強い抱擁を期待しながら、決して起きてほしくもない。今の俺を見てほしくないとも思う。

「ねぇ、起きて?旦那。」

言い、肩から胸へ唇を移動させる。
旦那はやっぱり温かかった。


次、旦那の少し茶の混じった瞳を見つめるときは、元の俺に戻っていなければいけない。
必ず戻るから。

だから今だけは。
今だけ、この大きな背中に縋ることを許してください。


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