Eternita
日々の愚痴・妄想小話駄々漏れの場所。 内容はさしてないです....
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戦国バサラ
真田主従、とかけておかんと解く。
その心は、佐助ってばなんて割烹着が似合うんだろうww
佐助に甘えている(本人自覚無し)幸村、です。
幸村視点なのでやたら反抗的、思春期の子を持つとおかんは大変ですね。
真田主従、とかけておかんと解く。
その心は、佐助ってばなんて割烹着が似合うんだろうww
佐助に甘えている(本人自覚無し)幸村、です。
幸村視点なのでやたら反抗的、思春期の子を持つとおかんは大変ですね。
紫へと姿を変える空に、上弦の月がぽっかりと浮かぶ。
木の葉に遮られ、影は地上に届かないけれど。
それでも、確かにあの光は、あの時、存在していた。
「――佐助、」
「なんですかー?」
「………」
ぽつりと呟いた言葉に目敏く(耳敏く?)、反応を返してきた忍をまじまじと見る。
うっそりと首を傾げれば、目の前、天井からぶら下がる相手も同様に、俺とは逆方向に首を傾げる動作をした。
第三者から見れば、たいそう奇妙な光景だろう。
「何、旦那。俺を呼びつけたくせにだんまりなんて、酷くない?」
「別に、呼びつけてなどおらぬ」
呼んだつもりなどなかった。
気が付くと、口から音が漏れていただけだ。
「さっき呼んだじゃない」
だから、お前を呼んだわけではない。
どうしてそんなことも分からぬのか。
天井の木板から上半身を覗かせる忍を睨みつける。
「うっわ、何その顔。俺が悪いみたいな。
やだねー、気に入らない事があったら全部俺様のせいにする気?責任転嫁?」
「うるさいっ。俺は、お前を呼んでなどおらぬ。
寝付けぬので目を開けてぼうっとしておったら、いつの間にやら言葉が漏れていただけだ」
だから、別にお前を呼んだわけではない。
耳慣れ、口慣れた単語を発したに過ぎぬ。
だのに、何故それをお前は解しないのか、まったく。
「へぇー、……つまり何となくってこと?」
「そう言っておろう」
何度同じ事を言わせるのだ。
それみろ、すっかり眠気が吹き飛んでしまった。
どうしてくれる、明日は御館様の元に参じるのだぞ、寝不足で御前に侍るなど御館様に申し訳が立たぬではないか。
「あ、また俺様のせいにしてるでしょ旦那。もー、明日は早いんだからさっさと目を閉じてくださいよ」
そう言い、忍は枕元に音もなく立った。
腰に手をあて、俺を顔を覗き込む体勢をする。
襖と夜具の間に割り込んだ体が、襖紙から漏れる光を遮り、深く曲げた腰から上が俺の顔に暗い影を落とす。
「何をする」
「早いとこ寝てもらおうと思って」
真上の忍の表情は見えないことが残念だ。
今は忍装束など身につけておらず、素面が拝めるというのに。
「まーた余計なこと考えてるでしょ、眉間に皺寄せて。ほら、早く目を瞑る」
「…………」
「睨んでも駄目です……何?」
「子守歌」
表情の見えない忍が、明らかに顔を歪めた。
何ぞ不満でもあるのか、お前のせいで寝不足になるかもしれないというのに。
「…はぁー、分かりました!歌ってあげるさっさと目を瞑れ」
「むぅ」
「歌うっつってんだから文句ないでしょ」
下げていた衾を引き上げられ、瞼の上に手を置かれる。
寝ろ、ということか。
望むどころだ、俺とて眠いのだ。
「 」
耳に響く子守歌は、幼い頃飽きるほど聞いたというのに存外に新鮮な気分だ。
「さすけ」
今度こそはっきりと傍らの忍を呼んだのに、返事は返ってこない。
子守歌は続く。
「……さ、すけ」
ぽんぽんと、そよ風のように髪に親しんだ指が触れる。
それきり音は聞こえなくなった。
木の葉に遮られ、影は地上に届かないけれど。
それでも、確かにあの光は、あの時、存在していた。
「――佐助、」
「なんですかー?」
「………」
ぽつりと呟いた言葉に目敏く(耳敏く?)、反応を返してきた忍をまじまじと見る。
うっそりと首を傾げれば、目の前、天井からぶら下がる相手も同様に、俺とは逆方向に首を傾げる動作をした。
第三者から見れば、たいそう奇妙な光景だろう。
「何、旦那。俺を呼びつけたくせにだんまりなんて、酷くない?」
「別に、呼びつけてなどおらぬ」
呼んだつもりなどなかった。
気が付くと、口から音が漏れていただけだ。
「さっき呼んだじゃない」
だから、お前を呼んだわけではない。
どうしてそんなことも分からぬのか。
天井の木板から上半身を覗かせる忍を睨みつける。
「うっわ、何その顔。俺が悪いみたいな。
やだねー、気に入らない事があったら全部俺様のせいにする気?責任転嫁?」
「うるさいっ。俺は、お前を呼んでなどおらぬ。
寝付けぬので目を開けてぼうっとしておったら、いつの間にやら言葉が漏れていただけだ」
だから、別にお前を呼んだわけではない。
耳慣れ、口慣れた単語を発したに過ぎぬ。
だのに、何故それをお前は解しないのか、まったく。
「へぇー、……つまり何となくってこと?」
「そう言っておろう」
何度同じ事を言わせるのだ。
それみろ、すっかり眠気が吹き飛んでしまった。
どうしてくれる、明日は御館様の元に参じるのだぞ、寝不足で御前に侍るなど御館様に申し訳が立たぬではないか。
「あ、また俺様のせいにしてるでしょ旦那。もー、明日は早いんだからさっさと目を閉じてくださいよ」
そう言い、忍は枕元に音もなく立った。
腰に手をあて、俺を顔を覗き込む体勢をする。
襖と夜具の間に割り込んだ体が、襖紙から漏れる光を遮り、深く曲げた腰から上が俺の顔に暗い影を落とす。
「何をする」
「早いとこ寝てもらおうと思って」
真上の忍の表情は見えないことが残念だ。
今は忍装束など身につけておらず、素面が拝めるというのに。
「まーた余計なこと考えてるでしょ、眉間に皺寄せて。ほら、早く目を瞑る」
「…………」
「睨んでも駄目です……何?」
「子守歌」
表情の見えない忍が、明らかに顔を歪めた。
何ぞ不満でもあるのか、お前のせいで寝不足になるかもしれないというのに。
「…はぁー、分かりました!歌ってあげるさっさと目を瞑れ」
「むぅ」
「歌うっつってんだから文句ないでしょ」
下げていた衾を引き上げられ、瞼の上に手を置かれる。
寝ろ、ということか。
望むどころだ、俺とて眠いのだ。
「 」
耳に響く子守歌は、幼い頃飽きるほど聞いたというのに存外に新鮮な気分だ。
「さすけ」
今度こそはっきりと傍らの忍を呼んだのに、返事は返ってこない。
子守歌は続く。
「……さ、すけ」
ぽんぽんと、そよ風のように髪に親しんだ指が触れる。
それきり音は聞こえなくなった。
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